「私は暑苦しく、眠れない夜を過ごしたが、それには二つの理由があった。一つは、激務の後で肉やブドウ酒を取り過ぎた事。もう一つの、そして多分本当の理由は、隊商宿にあったみすぼらしい小さなコーヒーハウスのテラスで寝たからだろう。そこは、一晩中タバコを吸い続ける者たちでごったかえしていた。ここに集まってくるトルコ人は不快なほど無礼でなれなれしかった。無遠慮に体を伸ばして横になり、ためらいや謝罪もなしにぶつかってくる。私のすぐそばに炭火鉢があり、彼らはこれでパイプに火をつけたりコーヒーを温めたりした。こんな、窒息しそうな薄汚い場所で敷き物も敷かずに横のなり、タバコの煙や炭火鉢の湯気を吸いこみ、野蛮なトルコ人の肘や膝にたえず悩まされながら一夜を過ごした後では、くたくたに憔悴しきって旅を続けられないような気になったとしても不思議はない。」
R・ウォルシュの著書「イスタンブールからイギリスへの旅行」(1828年)に書かれていた事です。
様々な理由があるとは思いますが、私が思うのは、
「なぜここで寝ようと思った。寝られるわけがないだろ。」です。
そう思いませんか?